[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
これは古泉が本当は目が悪い。という妄想のもとに成り立っているssです。
2chでの素敵な作品『眼鏡』に感化されて書いたものです。そこんところヨロシク。
パロ入れすぎたのは反省している。
以下ss本文は「続きを読む」から
めったに来れない古泉の家だが、家捜しをするほど俺はデリカシーがないような人間ではない。
いやいや、それにしてもなんで今まで気付かなかったのかね。
まったく。過去の自分に、もっとちゃんと古泉を見ろと言いたい。
もちろん言うために朝比奈さんに過去への遡行をお願いする気はないが、一応反省はしてみる。
今度からは古泉のいろいろな事に自分から気付いていけるようにしよう。
うん。反省終わりだな。
俺は今リビングに居るわけだが、古泉は洗面所にいる。
なんでも、コンタクトは長時間付けていると目に悪いらしい。
それであいつは家に帰ってきたらすぐに眼鏡になるとのことだ。
それで今、コンタクトを外しているようだ。わざわざ洗面所に行って手を洗ってから洗浄とかやるらしい。
面倒なもんだね。目は悪くなりたくないね。
「お待たせしました」
そこに居たのは眼鏡姿の古泉だ。
黒い四角の細い縁でなんだか頭が良く見える。
「変…ですか?」
いや、別に変ではないんじゃないか?似合ってると思うぞ。インテリっぽい。
「そうですか。それは良かったです」
そう言いながら古泉は俺に近づいてくる。近づいてきて気付いたが横のつるの部分は黒とオレンジの2色になっていて太い。
ふむ。これが今の流行なのか?
眼鏡に興味もなかったからよくわからんが、まあそうなんだろう。
「しかし、もう少し感想とかないんですか?いえ、あなたにそんなこと求めても無駄ですかね」
なんだ、それは。いつもよりも皮肉っぽいな。お前。
「眼鏡の僕に興味はないかと聞いた時に随分可愛らしい反応をされていたようなので、もっと何か言ってくださるのかと思っていたんですよ。勝手に期待していました」
そう言いながら肩をすくめた。眼鏡姿でも様になっているね。
っていうか、やっぱり顔が赤くなっていたのか…なんだか恥ずかしいじゃないか。
「ざ、残念だったな。俺には眼鏡属性はないんだ」
正直にそう言う。ああ、俺って素直だなあ。
「おや、そうなんですか。それは残念です」
古泉は苦笑している。なんだ、その笑みは。くそっ。
まあ、眼鏡の古泉はレアなのでとりあえず見ておく。
ふむ。横顔もなんだか新鮮だな。眼鏡属性はないが物珍しさもあり、つい見入ってしまった。
眼鏡って、キスの時邪魔になんねーのかな。とか考えるくらいに。
古泉がこちらを向く。
それはそれは「僕に釣られてみる?」なんて言い出だしそうな妖艶な笑みだった。お前も眼鏡を自由自在に取り出せるなんて言うなよ。
「眼鏡属性がないのならどうしてそんなに僕を凝視しているんですか?」
それはいつもの古泉なのにいつもの古泉じゃないようで。
たった一枚のレンズを隔てているだけなのに何かが違う気になる。変な違和感を感じるな。
それにしても言えるわけねえ。眼鏡ってキスする時どうなんだ?なんて考えていたなんて。誘ってるみたいじゃねーか。
「お、お前は属性とかの言葉を理解できるんだな。『眼鏡属性って何?』とも聞かなかったし」
古泉は一瞬残念そうな顔をしたが俺の話題の切り替えに付き合ってくれるようだ。
「ええ。涼宮さんがその辺は好きそうなので…って、あれ?」
ん?どうかしたか?
「『お前は』ってどういうことですか?『は』とは?」
うお!ぬかった!!はっはっは。顔が近いぞ、古泉。
「はは…いや、その、な」
うわあ、妖艶の笑み再び。しかも今回は怒りみたいなものも付いてるみたいなんだっぜ!
「誰に眼鏡属性について語ったんですか?」
どうする、俺?って今言うべき言葉だよな。正しい使い方をしような、みんな。
「いつですか?中学時代ですか?高校に入ってからですか?」
おお、何だかいつに無く強気だなあ、古泉。必死すぎないか?あれ?俺もしかして、もしかしなくても地雷踏んじゃった?
ねえ、ふんじゃった?ねこふんじゃった~♪シャミ、すまん!!
「聞いてますか?」
ああ、現実逃避は許してくれませんか。そうですか。本当のこと言わないといけない雰囲気ってこういう雰囲気のことを言うのかな?
「き・い・て・い・ま・す・か?」
話さないと許してくれないんですか。そうですか。
「あ…ほら。長門に…ちょろ~っとな」
絶句。
古泉の絶句。
俺は珍しいものを今日は2個も見れたね。いやいや、妖艶な笑みも入れると3個か?
長門という回答はそんなに意外だったのかね?
「ああ、なるほど。そうだったんですか、そうですか」
古泉はなんだか妙に納得しているようだった。俺の言葉のどこにそんなに納得するところがあったんだ?
「どうかしたか?」
「なんでもありません。あなたの鈍感さに改めて愕然としていただけです」
はあ?なんだそりゃ。
「なあ、古泉。」
「はい?なんでしょう?」
さっき古泉が顔を思いっきり近づけたせいで気付いたことがある。
「眼鏡って目が小さく見えるんだな。おまけに輪郭もレンズがある部分だけ他のところより内側にあるように見える」
眼鏡ってのはそうなるみたいだ。身近に眼鏡かけてる奴いなかったから知らなかったがな。
「ああ、そうですね。僕は近視なのでそう見えますね。まあ、乱視も少し入っていますが…」
そうなのか。俺は素顔が一番好きだな。
古泉がビックリした顔をしてみせた。そしてなんだか慌てている。顔が赤くなってもきたようだ。
あれ?俺、もしかして今の口に出していった?
え?マジで?素顔が一番好きだとか声に出した?え?
「どうしたんですか?あなたがそんなこと言うなんて。いえ、嬉しくないわけじゃないんです。でも、その…」
ぐあ。マジで言ったらしい。言っちまっていたらしい。
いやいやいやいや。
ほら、眼鏡ばっかりだとな?
キャラ付けが『眼鏡』っていう地味なキャラになっちまったり
どっかのおっさんみたいに眼鏡の方が本体みたいに周りに認識されちまったり
変な青汁とか作られたり変なデータを取り出したり
「キーン」とか言って手を広げて走り出したり
眼鏡外したら目がεεみたいになっちまったりしたら困るだろ?
「では、あなたのリクエストに応えることにしましょう」
古泉はそう言って眼鏡を外し顔を近づけてきた。
人の話を聞けーー!!
「近くに行かないと今のあなたの顔がちゃんと見えませんからね」
近すぎると照準合わなくなるぞ。近いって。近すぎるって。
ほら。距離がもう0cmじゃねーか。
「あなたと居る時は何処でもコンタクトでいるとしましょう。それとも、裸眼の方がいいですか?」
どっちでも変わらんだろ。しかし、古泉の目に悪いってんなら裸眼の方がいいんじゃないのか?
「ええそうですね。裸眼だとあなたとの距離ももっと縮まるでしょうしね」
ああそうかい。勝手にしろ。
「眼鏡はあなたの前ではかけません。やっぱりキスする時に眼鏡は邪魔ですもんね」
…今の物言いに引っかかる所があったんだが。
「お前、『やっぱり』ってなんだよ。まるでしたことあるみたいだな」
「あ」
その後のことは禁則事項だ。
決して俺がその知らない相手に嫉妬したとかそういうことはない。