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というわけで10日になってしまいましたがまだ1日の話を引っ張っています。すいません。
これで最後ですから。
というか、おかしいな。残念がる古泉を書きたかったはずなのになぁ。
こんなはずでは。
オチが見つからなくていつも以上にグダグダです。削除しようかと思ったんだけど、前回にもう1本!と書いといてやめるのどうなんだ?と思いまして…
以下、ss本文は「続きを読む」から。
雑記。
ちょっと更新速度遅くなってしまっていてすいません。ちょっとゴタゴタしています。
ハルヒとまったく関係ないけど、今日「ヴァンパイア騎士」のドラマCDのキャスト知ってびびった。
豪華ってもんじゃねーぞ!!
6月に入って、今日から夏服に衣替えだ。
半袖の白いシャツを着てネクタイを締める。
鏡に写る自分を見てから彼のことを思い出す。
彼も当然、今日から夏服だ。同じ服を着てくるだろう。
それを想像したり去年のことを思い出して夏服の彼も素敵だと思う。
なんでも彼に結び付けてしまう僕はきっと末期なのだろう。
それを変えようとは決して思わないが。
そして彼に早く逢いたいと焦がれてしまう。
昨日までと違った衣装を纏った彼をいち早く僕の目に入れたくなってしまう。
放課後にしか会わないから早く行ってもムダなのはわかっているが、なんとなくいつもよりも早い時間に家を出てしまった。
じっとしていられなかったということか。
彼に大した用事もないのにわざわざクラスまで会いに行くのは変だと思われるに違いないため、放課後になるまで彼に会うことはなかった。
こういう時に隣のクラスだったら偶然会う機会が増えるのに、と思う。
偶然に見せかけることも簡単になるのに。
そんなことを考えて少し落ち込み、しかし放課後になった今こそなんの気兼ねも無く彼に会うことができるのだと思い直す。
いつも通りに文芸部室に行き、ノックをする。
中から「は~い」という朝比奈さんの返事がある。
入ると僕以外の全員が揃っていた。
僕が少し遅れても、特に会議なども言い渡されていなかったため涼宮さんの機嫌に変動はない。
「夏服になりましたが、皆さんとても良くお似合いですね。朝比奈さんの夏服は見れなかったようですが」
「ふふん、古泉くん。お世辞を言ったところで何も出ないわよ?」
「いえいえ、本心ですよ」
実際、涼宮さんの夏服姿はとてもよく似合っていた。
「あなたもそう思うでしょう?」
彼にも聞いてみる。たぶん無理だとは思うが、ここで素直に涼宮さんを褒めてくれれば涼宮さんの機嫌は数日間安定するだろう。
それは嬉しいことだ。
それを聞いたら、僕の心は少し痛むだろうが構わないと思うことにする。
彼は僕の顔を見て眉間に皺を寄せ、心底嫌な顔をした。褒めてくださる気はないのだとすぐにわかる。そして案の定、彼は話を逸らした。
「それにしても、今日は肌寒いな。なんでよりによって今日から夏服なんだろうね」
確かに今日は半袖だと少し寒いように感じられる。
それが本心なのか取って付けたことなのかは判断しかねるな、と思っていると、本当に寒かったらしくジャージを上に羽織りだした。
今日は体育があったために持って来ていたらしい。
ああ、折角彼の夏服姿を堪能しようと思っていたのに。
長袖のジャージによって先程まで見えていた腕や首元は覆われてしまっている。
もったいない、と思ってしまう自分に閉口しながらもその考えは頭から離れない。
制服のズボンと上がジャージという格好はいかがなものか、と思ったのは最初だけで彼ならどんな格好でもいいように思える。
どこまで末期なのか自問自答したくなるほどだ。
彼のジャージ姿を堪能しているとそれがあまりにもあからさまだったようで彼に気付かれてしまった。
「なんだ?」
彼はいらないことは言うな、という感じで睨みつけているようだ。
ああ、そうか。涼宮さんの夏服を褒めるように促していたのだった。
「いいえ。なんでもありません。今日はなんのゲームをしましょうか」
「ああん?お前が勝手に決めろよ」
僕も夏服と涼宮さんの話を終わりにしたので少しほっとしたような顔をしたが言葉はいつも通り辛辣だった。それが彼なのだ。
「では、今日はチェスにしましょうか」
チェスを取りに行きながら涼宮さんの方を窺うと口を尖らせて彼を睨んでいるようだった。
閉鎖空間発生の知らせは入ってきていない。
そのまましばらく彼女を見ていると、彼を見つめながら表情を変えて諦めたような顔をして苦笑しているようだった。
彼が自分を褒めてくれなかったことに不満を持ちながらも、それが日常すぎて閉鎖空間を発生させるような事態にはならないのだろう。
彼女の彼への想いは傍からは一目瞭然だ。
彼の鈍感さは、もはや罪と言えるでしょうね。
しかし、鈍感だからこそ僕の気持ちが気付かれることはないのだと少し安心している自分がいることも事実だ。
「どうした?」
彼は僕が直立不動だったことを不審に思ったらしい。涼宮さんのことを見ていたことも気付いているのだろうか。
僕のポジションを考えると涼宮さんを監視していてもなんの疑問もないだろうが、彼はどう思っているのだろう?
さすがにそんなことは聞けないな。
なんでもないふうに装ってチェスを取り出し机に置く。
何も言わずに彼は駒を並べていく。
ゲームが進んでいく。
なんとなく集中していない自分に気付く。こんなことでは今日も負けてしまうな、と思いつつもジャージの彼についつい目が行く。
ジャージも珍しくていいのだが、やっぱり朝から楽しみにしていた夏服が良かったな、などとくだらない考えが浮かぶ。
「チェックメイト」
彼が呟く。盤を見ると当たり前のように詰まれている。やっぱり負けてしまった。
「お前、今日はいつも以上に弱かったな。というか、なんか俺の方を見てなかったか?」
…気付かれていたのか。多少驚いたがいつもの微笑みは崩さない。
「ああ、すいません。制服とジャージを合わせるのはどうかと考えていました」
「…どうでもいいだろ。そんなこと。お前はいつからファッションチェックとかするようになったんだ」
不機嫌そうに顔を顰めながら言われてしまった。
機嫌を損ねてしまいましたか?すいません。
言ったことはただの言い訳だったが、これで彼がもしかしたらジャージを脱いでくれるんじゃないかと期待してしまう。
「さみぃんだよ」
しかし、彼にその気はないようだ。残念。
まあ、今日見なくても明日やその後では見れることは決定しているんだ。
別に残念がることではない。
合宿などで一緒に風呂などにも入ったのに何を今更。
いやしかし、あの夏服のチラと素肌が見えるところがいいのか?とも思う。
そこでジャージの彼を見て、答えが出た。
僕は彼ならどんな格好をしていてもいいし、逆にどんな格好をしていたとしても別の彼を思い出してあの格好も良かったと思うのだと。
笑みが零れて声が漏れる。本当に末期にもほどがあるだろう。
彼はいきなり笑い出した僕に驚いたようだ。
「な。そ、そんなにこの格好変か?」
いいえ。変じゃありませんよ。あなたはトナカイの格好でもカエルの格好でも着こなしていましたからね。
どんな格好でもあなたなら愛しい。
でも、やっぱり夏服は見たいので明日は晴れて気温が高くなるといい、と願う。
結局、帰宅時に彼はジャージを脱いだので帰り道の間はずっと夏服の彼の姿を見ることが出来た。
明日からも楽しみだ。
ああ、今日は自分がいかに彼のことを好きなのか考える日になったな。
そんなことを寝る前にベットの上で思った。