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涼宮ハルヒシリーズの2次制作サイト。鈍感なキョンを愛でています。 BL要素満載なので間違って入ってきた人は回れ右です。古キョンだらけですが、国木田×谷口も少々あります。 当サイトはリンクフリーです。相互も大歓迎です。 リクエストなども受け付けておりますので拍手かメールフォームよりお気軽にどうぞ。
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実は2chの前スレで出ていたネタなのだが、諸般の事情によりこっちだけで。
萌語りで出てきたネタを勝手に使ってもいいのか?と葛藤しつつも、書いてしまった…

古泉とキョンは付き合ってること前提で。


以下、ss本文は「続きを読む」から。

朝の10分というのは貴重なものだ。
同じ10分でも、つまんねーな、と思いながら受けている授業中の10分とは比べ物にならない。
早起きは3文の徳というが、3文なんて今の貨幣価値にしたら大したことはない。それなら10分まどろんで少しの幸せを味わいたいと思う。
だがしかし、俺は今その10分を寝るために過ごすのではなく、あることをするために費やそうとしている。

何にその10分をあてようとしているかだって?
あー、ものすごい不本意なことに費やそうとしている。それは確かだ。
決して俺の自発的行動ではない。
いや、しかし自分で決めたことと言えばそうなのか。
ああ、そんなことはどうでもいいか。
とりあえず、何を代わりにしようとしているかというと…
 

話は1週間前に遡る。
俺は古泉の家で2人で駄弁っていた。
高校生らしい普通の話題だったはずだ。
それで何か知らんが夢の話になった。
どういう夢を見るのかというたわいもない話だった。
夢というと、あの5月のことを思い出すがそのことは言わない。
トラウマだし、こいつの前でハルヒにあー、なんだ。あれをしたことをわざわざ言うことはないだろうしな。
「昨日の夢にあなたが出てきましたよ」
ああ、そうかい。出演料でもくれるのか?
「欲しいのなら差し上げないこともないですよ?その代わり、今日も出てくると約束してください」
んな無茶な。そんな約束出来るわけないだろう。
「そうですね。夢は自分で選ぶことが出来ません」
そうだな。
「でも、寝る前に最後に想う事、朝起きて一番初めに想う事は出来ます」
まぁ、出来なくはないだろうな。
「僕は朝、目覚めたらあなたのことを想います。あなたに逢いたいと焦がれます。夜、寝る前にあなたが隣に居ないことを悲しく思います」
なんでこいつはこんなこっぱずかしいことを真顔で言えるんだ?
恥ずかしすぎる。目も当てられないな。
「夜は無理だろ。学校からの帰りにこうやっておまえの家に寄るくらいだな。今くらいの時間までが限界だ。あー、そろそろ帰らなきゃな」
「そうですね。あまり外泊が多いというのもいけませんしね。ですが、朝は無理ではないでしょう?」
どこで会うんだよ。おまえが迎えにくんのか?一緒にハイキングしながら登校でもするっていうのか?
「…いえ。折角の朝の逢瀬です。2人きりになれるところがいいでしょう。文芸部室で待ち合わせしませんか?」
「逢瀬ってバカだろ、おまえ。」
「僕は本気なんですが」
あー、考えとく。
おっと。そろそろ本格的にまずいな。帰るぞ。
「ええ。では、寝る前に電話をかけますね」
寝る前に会うのは無理、で妥協案が電話なわけか。
俺のケータイ料金に響かないなら勝手にしてくれ。
 
そんな会話があって数日後。
古泉はあれから何も言ってこないし朝に会うことについてなんて忘れていた日だ。
俺は少し寝坊して学校へ走ってきた。
上り坂を走るというのは本当にきつい。
着いてから時計を見ると少し余裕があった。
しかし、明日から寝坊しないように気をつけよう。そう思いながら廊下を歩いていると古泉が前にいた。軽いノリで肩を叩きながら話しかける。
「よお。朝からどこ行ってたんだ?」
古泉は玄関から9組への道のりではない廊下を歩いていたから少し疑問に思ってそう聞いてみた。
疑問と言っても日直で職員室に行ってたのか?くらいにしか思っていなかった。
しかし、古泉の顔を見たらそんな考えは一気に消し飛んだ。
なんつー顔してんだ。
愛想笑いにもほどがあるだろ。
そしてやっと思い出した。
朝にあなたにお逢いしたい。と言われたことを。
こいつは俺の返事を聞くのではなく、俺が来るのを待っていたのだ。
団活の時に会っても、心構えが出来ていたからだろう。いつも通りの顔をしていた。
全く気付かなかった。しかし今、心構えなしで俺に会って完璧じゃない笑顔を見せた。
何も言えなくなってしまった。
心が苦しかった。なんで気付かなかったんだ。
いくら古泉が上手く演技していても注意深く見ていれば気付けたはずだ。
古泉の申し出をちゃんと覚えていれば気付けたはずだ。
「おはようございます」
古泉の挨拶が遠くで聞こえる。
その顔はいつもの完璧な笑顔に戻っていた。
ごめん
の一言が喉に痞えていた。
クラスの前で別れてるまでその言葉はそのままだった。
痞えた言葉は出ることはなかった。
そして俺に一つの決心をさせることになった。
 
古泉は俺を責めなかった。
たぶん、俺が忘れていることに気付いていただろう。
それでも何も言わずにただ待っていたのだ。
おまえはどこの内気な少女だ。
ああ、長門に最初に呼び出されたことを思い出した。
あの時よりも罪悪感は大きい。
しかし、時間が経つにつれ少し腹が立ってきた。
なんで言わないんだよ。と。
言えばさすがに俺だって行くのに。
「待ってます」の一言くらい言えよ。
なんだよ。言っても無駄だとか思ってんのかよ
じゃあ、俺も何も言わずに明日の朝から文芸部室に行ってやるよ。
それが俺の決心だ。

 
「明日からいつもより10分くらい早めに起こしてくれないか」
妹に言う。
こいつの起こし方はひどいが確実に起きることが出来るからな。
使って損はない!とは言い切れないところがあるのは確かだが。
「えー、どうしたの?キョンくん」
「大したことじゃない。今日遅刻しそうになったからだ」
「ふーん。あたしはいいよー」
おう。じゃ明日からよろしくな。
「はーい」
 
翌朝。
妹はちゃんといつもより10分早く起こしにきた。
ご苦労。
起こし方にはこの際目を瞑ろう。
準備を着々と進め、いつもよりも15分くらい早めに出る。
学校近くになるといつもと少し違った顔ぶれの奴等が同じ方向へ歩いている。
着いて最初に行くところが教室以外になるとはね。
放課後は癖になっているが朝に文芸部室に行く癖など俺にはない。
これからどうなるかは今日のこれから次第だな。
部室の前に立つ。
これで古泉がいなければ俺はいい笑いものだな。
朝比奈さんが着替えている確率は高く見積もっても1%くらいだろう。
よってノックをせずにノブを握りドアを開ける。
鍵がかかっていないということは朝になってから開けた奴がいるってことだ。
帰りにはハルヒが鍵をかけるのが決まりになっている。
そんなわけで、中にいたのは思ったとおり古泉だった。
目を見開いて驚いているようだ。
なんだよ。ここに来いって言ったのはおまえだろう。
来ちゃまずかったのか?
「いえ。お逢いできて…嬉しいです」
おまえ、何分前からいるんだよ。
「気になさらないでください」
古泉は近寄ってきて俺を抱きしめる。
朝の逢瀬ね。
なんだか本当にその言葉通りに思えてきた俺はこいつに毒されている。
俺の腕はこいつの背中にまわっている。
なんでだろうね。
見上げるのは癪だが身長的にしょうがなく見上げる。
そしてしょうがなく少し前に重心を置いて爪先立ち気味になる。
古泉の顔が近づいてくる。
二人の間に距離はなくなった。
そして徐々に距離が出来ていく。
「朝っぱらから」
「おやおや、人のせいにする気ですか?」
おまえのせい以外の何物でもねーよ。
クスクス
「そうですね」
昨日見た顔とは違う、少しいたずらっぽい笑顔。
そっちの方がいいな。
「一生来てくださらないかと思っていました」
確かに気付かなければ一生来なかっただろうな。
「でも、あなたは今ここにいる」
そうだな。
「嬉しいです。放課後にならなくてもあなたに逢えて。朝一番に一番逢いたい人に逢えて」
それはよかったな。
「あなたに言葉は期待していません。来てくださったことが全てです」
へいへい。
「明日も来てくれますよね?」
俺は何も答えない。
何故かって?それはさっきこいつが言っただろう。
「僕は明日もここに来ますよ」
そうか。
「ええ。ずっと待っています」
ずっとって…本当に何時からいるんだ?
「秘密です。僕より先に来ればわかりますよ?」
じゃあ、正解は一生知ることはないだろうな。
俺はこれ以上早く起きるつもりは微塵もない。
「10分あれば新婚の家庭での『行ってきます』『行ってらっしゃい』の王道なことをするには充分ですね」
おまえ、本気でバカだろ。
俺はそんなことに付き合わされるのか?
というか、そんないい笑顔でそんなことを言うのはやめろ。

 
さて、次の日、俺は妹に昨日と同じ時間に起こされることになった。
そうか。明日から…って言っちまってたのか。
無意識っていうのは恐いもんだね。
しかし折角起きたんだから今日も早めに家を出ることにしようかね。

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