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涼宮ハルヒシリーズの2次制作サイト。鈍感なキョンを愛でています。 BL要素満載なので間違って入ってきた人は回れ右です。古キョンだらけですが、国木田×谷口も少々あります。 当サイトはリンクフリーです。相互も大歓迎です。 リクエストなども受け付けておりますので拍手かメールフォームよりお気軽にどうぞ。
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喪失・獲得 後 の続き1です

どうなるかわかってから読みたい方は反転してください↓
こちらは、バッドエンドとなっております
エログロを含むので苦手な方は読み進めないでください


以下、ss本文は「続きを読む」から。  

そんな水のイメージを浮かべながらも、電話には仕方なく出る
「はい。古泉です」
『あ、古泉くん?やっぱり、今日みんなで集まれないかしら?』
みんな…ということは今3人で居るのだろう
そこに行けばきっと閉鎖空間の拡大は抑えられる
でも、閉鎖空間へ行きたくないのと同様
行きたくないのだ
でも、「行けません」と言う踏ん切りがつかない
つけることが出来ない
彼が不審な顔をしてこちらを見る
『古泉くん?聞こえてるわよね?』
「…はい。聞こえていますよ、涼宮さん」
乾いた声で答える
そこで初めて彼は電話の相手が彼女だと知る
『来てくれるわよね?…来るわよね?』
再三誘われる
何と言えばいいだろうか
断りたい
でも断れない
行きたくない
でも行かなければ
彼が小突いてくる
「ハルヒ、何だって?」
そう言えば、なぜ彼に掛けなかったのだろうか?
彼女が会いたいのは彼の方なのに
ああ、そうか
僕が彼を優先させていないところを見たいのか
今までずっと優先させていたのに1度も許せないのか
沸々と沸き起こってくるこの感情は紛れもない憎しみなのだろう
『もしもし?もしもし?古泉くん?』
「おい、お前何無言電話してんだよ?」
『電波悪いのかしら?もしもし?』
「おい、古泉。ったく、しょうがねーな」
僕の手から電話が抜き取られる
「もしもし、ハルヒか?俺だ」
「あん?今からだと?さっき断ったじゃねーか」
「いや…だがなぁ」
僕の顔色を伺っているのがわかる
「いや、俺はお前のモノじゃねーって」
彼はたぶん、そんなに大したことではないと思っているその言葉で目の前が真っ赤に染まった
彼から電話を奪い取る
「彼は…僕のものです!!あなたには絶対に渡しません。彼はずっと、いつまでも僕のものです」
通話を切る
電源を切る
呆然としている彼の唇に吸い付く
彼の舌を味わう
彼女の精神状態が嫌でも伝わってきてしまう
僕の神様だったから
わかってしまうものだから
それを忘れるようにまた彼を味わう
床に押し倒す
彼が意識を取り戻して抵抗してくる
「お前、ハルヒに何言ったかわかってんのか?こんなことしてる場合じゃねーだろ!?おいっ!!」
聞こえないフリをして彼の服を脱がせようとする
「おい!!閉鎖空間も出来てるんだろ!?」
「はい。こんな拡大速度は初めてです」
「そんな冷静に…っ!!お前…」
僕の顔を見て彼は言葉に詰まる
「なんでそんな顔してんだよ。そんな顔するなら今すぐハルヒに電話してフォローしろよ!冗談です、とか言えよ!神人倒してこいよ!!」
「もう…遅いですよ」
「っ!!やってみなきゃわかんねーだろ!!」
「だって、僕は涼宮さんにもう嘘を吐きたくないんですから。フォローするってことは何が何でも嘘を吐かなくてはならない。僕は本当にあなたを愛しているんですから」
「何でだよ!今までずっとそうしてきたじゃねーか」
「もう、崩れてきていたじゃないですか」
「!!」
「あなただって気付いていたんでしょう?涼宮さんの僕に対する嫉妬」
「そ…んなこと」
「あったでしょう?思い当たるでしょう?」
「でも…」
「もう、ダメだったんですよ」
ポケットから硬い物を取り出す
彼は目を見開く
刃を引き出す
ナイフに自分の顔が映しだされる
一息吐き、彼の手に突き刺す
「っぐぁ…!」
「痛いですか?すいません」
「こ…いずみ…」
彼の目が怯えに彩られる
「世界の崩壊の前にあなたを僕の手で殺したいんです」
涼宮さんに殺されるなんて許せない
僕のものだ
彼の人生は僕が終えさせる
彼の最後、瞳に映るのは僕でなければ嫌だ
最後に想うのも僕でなければ嫌だ
たとえそれが自分を殺した人間への憎悪でも
他の人を想われるよりもずっといい
刺したナイフを引き抜き、彼の手を引き寄せ血を舐める
温かい感触を顔に感じる
ドクドクと、それは止まることを知らない
当たり前だ
止血なんてすることもない
ああ、そうだ。と思いつきで自分にも彼と同じ場所にナイフを突き刺す
「お揃いですね」
「お前…狂ってるのか?」
驚愕と焦り、痛みと怯え
色々なものが入り混じった彼が言う
「狂っていますよ。ずっと前から。あなたを愛した瞬間から。ずっとあなたを殺して自分だけのモノにしたいと思っていました。
あなたを殺して、その最後、目に映るのは自分でありたいと願ってきました」
陳腐な言葉だ
「そうか…」
どうして泣き叫ばないのだろうか?
命乞いをしないのだろうか?
憎悪と恐怖について口にしないのか
「じゃあ、俺も狂ってるのか」
彼の目から先ほどまで感じていた感情が無くなったような気がする
「お前を殺すのは俺だ」
言って彼は僕を突き飛ばし立ち上がる
キッチンへ走って行く
彼を止めなければいけないのに呆けてしまって動くのが遅れてしまった
彼は包丁を持ってきた
「なぁ、俺だって本当はお前を殺すことを考えたことがあるんだ」
「何を…!?」
まさか
彼はそんなことを思う人ではない
そのはずだ
「俺だって色々とわかってるつもりだ。俺たちは一生は一緒にいれない。俺はハルヒと一緒になるのが幸せなはずだ。
俺は、いつお前に別れを告げられるのかと怯えていた。『気の迷いでした』『やはり涼宮さんに逆らうわけには…』何回俺がシミュレートしたと思ってる?」
彼の言葉に驚く
彼は、本当に僕を好きでいてくれたのだ
そうでなければ男に組み敷かれるなどするわけがない
わかっていたはずなのに彼はそれを言葉にはしてくれない
こんな状況なのに生きていて幸せだと感じてしまう
命を奪おうとしているのに
「だから俺もお前が最後に見るのは俺でいいと思う。そして、その姿を見たいとも」
なんて熱い愛の告白
彼の一突きを避ける
受けてもいいとさえ思っていたのに防衛反応か
彼に看取られる自分
彼を看取る自分
それを天秤に掛ける
どちらも捨て難い
彼は喧嘩慣れなどしていない
対して自分は機関で訓練されてきた
きっと、勝敗は決まっている
「本気で…やれよ!!」
包丁を振り回す彼を愛しく思う
「逃げるだけなんて許さねぇっ!」
この幸せのひと時を出来るだけ長く味わいたい
「俺を殺すんじゃねーのかよ。何考えてやがる!?」
あなたのことだけを
ああ、そうだ
「腹上死は男のロマンだって言いますよね」
彼の動きが止まる
「は?…くっ。はははっ」
一瞬呆けた顔をしてから腹を抱えて笑い始めた
「お前、最高だな」
「そうですか?」
にやり、と二人で笑い合う
「いいぞ。どこでやる?」
「そうですね…ベッドよりもここの方が雰囲気が出ていいんじゃないでしょうか?」
「さすが変態だな」
「あなたこそ」
それぞれ片手にナイフを持ち、もう片方は刺されているのに器用に服を脱いでいく
止血もせずに動き回っているから部屋は凄惨な様子だ
「なぁ、どれくらい世界は持つんだ?」
「そうですね…あと、1時間くらいでしょうか」
「そうか。正確にわかんねーのか?」
「今はわかりませんが、30分ほど前になれば分単位でわかると思いますよ」
「じゃあ、15分前になってもまだ2人とも生きてたらその時は」
「その時はどちらが殺せるか勝負ですね」
ナイフを置いてどちらからともなく抱き合って貪り合う
「顔色が白いですね」
「当然だろ」
「体温がいつもより低めなのでは?」
「当然だろ」
気付いたころには2人ともあちこちに血がこびりついていた
「ひでーな。惨状だ」
「そうですね」
「時間、足りなくなるぞ」
「そうですね」
最後になるに違いない愛撫を施す
自分が開発したところ
いつも悦んでくれる場所
「…ふぁ。ん…。古泉…」
漏れる声は何よりも愛しくて
今日初めて視界がぼやける
そんなものは拭い去り、彼を脳裏に焼き付ける
愛しい愛しい愛しい彼
「早く…もういいから」
理性なんて飛んでしまって構わない
世界なんてどうでもいい
ただ、ここには2人しかいない
どうしようもなく世界を思い出してしまうのはいつもと違う手
いつもよりも指が巧く動いていない気がする
刺したのが利き手じゃなかったのが幸いだ
その分、律動は激しく
彼が悦ぶように
たまに苦痛に歪むのは手の傷が痛むからだろうか
彼の中に吐き出して
全てを終わりにする

全て…本当に終わりだ

「はぁ…ふぅ…」
息も切れ切れのままに彼はナイフを持とうとする
最小限の後始末を彼に施す
「あと…何分だ?」
ピロートークも許してくれない
彼はそこまで自分を殺したいと想ってくれるのか
「15分…はまだ切っていませんね」
「そうか」
「少しお話しませんか?」
「今更だな」
「そうですね」
「まぁ、いいか」
「涼宮さんは…いっ!」
そこまで言ったところで彼に殴られた
「俺以外のことを考えるな」
今更驚く
彼のここまでの嫉妬を見るのは初めてだった
「お前は、本当にいつもいつもハルヒハルヒハルヒ…最後くらいは俺のことだけを考えてればいいんだよ」
「…はい」
「………何笑ってんだよ」
「決まってるじゃないですか。嬉しくて堪らないんですよ」
好きな人からの…あなたからの嫉妬なんて嬉しくてしょうがないに決まっている
行き過ぎた嫉妬だと、独占欲だと他人は言うかもしれないが彼に囚われてしょうがない自分なのだ
嬉しいに決まっている
「お前は、本当にどうしようもない奴だな」
「そうですけど、あなたに言われたくないですね」
「ああ、どうせ俺はどうしようもない奴だよ」
「あなたも僕のこと以外考えないでください」
ふと、自分から視線を外して見上げた彼に言う
「ああ」
「僕の頭の中はあなただけですよ」
「俺だって、お前しか居ない。どうやったら身体能力で敵わないお前を殺せるかってな」
そう言って彼は僕の心臓があるだろう場所にナイフを光らせる
「う…ぐっ」
「ゴメンな。こうすることでしか、お前には勝てないと思ったんだ。あと何分で世界は無くなる?」
「いいえ。いいんですよ」
そう言って自分も彼の心臓を突き刺す
「へ、やっぱりやるじゃねーか」
「いえいえ。嘘を吐いていてすいません。本当はあと11分で無くなりそうですね」
ゴポ、と2人で血を吐く
「なぁ、それまでに死ねるか?」
「どうでしょう」
「即死のが良かったか」
「それだと最後にあなたが言ったことが聞き取れないじゃないですか。最後にあなたを見ることも出来ないかもしれない」
「そうか。ならこれで良かったのかもな」
「――――」
「珍しいな、お前が俺の名前呼ぶなんて」
「あなたも一樹、と呼んでいいんですよ?」
フン、と鼻で笑ってから彼は零す
「一樹」
と。愛してやまないその声で
「はい?」
「いや、やっぱりお前は俺の中で古泉だ。最後だけ呼び方変えるなんて変だろ」
「そうですか」
視界がぼやけてくる
彼を抱きしめる
キスをしたいのにそれも難しい
「愛しています」
「ああ」
「愛しています」
「抱きしめるな。お前の顔が見れん」
「はい」
向かい合って、手を握り合って、お互いのなけなしの体温を感じる
「ひでー顔だな」
「お互い様です」
時折、血を吐いて咳き込んでまだ生きていることを感じる
もう少しで死ぬことを感じる
「あーあ。2人ともこんなだとお互い、最期を見ていることも難しいな」
「そうですね。あなたの最期、瞳に映る自分を見つつ死ぬことが夢だったのですが」
「もっと近寄ったら見れるかもしれねーぞ?」
「そうですね」
言って、息も掛かるくらいの距離に移動する
近寄りすぎて瞳に映っているのが自分なのかもよくわからない
でも、絶対にそれは自分なのだ
「ゲホッ、ガハッ、うっ…」
彼は一段と大きい咳をして、倒れこむ
自分も一緒に倒れこむ
「愛しています。何よりも」
「はぁっ、はぁっ。お前、のが生き…残るのか。ずるい…奴だな」
「僕の最期もあなたを見て死ぬ、と約束しましょう」
「へ、ひゅぅ…当、然だろ」
「あい、しています」
「そ、れも…当然だな」
ゲホ、ゴポ、と自分の最期も近いと体が叫ぶ
「最期、が長く感じるってほ、んとうだな」
「そう…ですね」
「古泉」
「はい」
「愛してる」
甘い、甘い声が聞こえてきた
彼の素直な愛の言葉など本当に数える程しかなかった
そして、彼はもう何も言わない
彼の最期に映ったのは間違いなく自分
想われていたのも自分
嗅覚は…僕のものか、漂っている僕と彼の入り混じった血の匂いか
人間の最期の感覚は聴覚だと言われていると思い出す
彼の耳元で
「愛しています」
「あ、いして、います」
と彼に届く事を祈りながら囁く
そして、その気力も無くなり耳元から顔を少し移動させ、彼の顔が見れるようにする
自分の瞳に彼だけを映して彼のことだけを考えて死のう
ふと、明るい笑顔が脳裏によぎろうとする
それを振り払い彼だけでいっぱいにする
彼に怒られてしまうから
彼の顔がますます見えなくなってくる
ぼやけて彼の顔がはっきり見えない
彼の最後の「愛してる」を反芻する
僕も愛していますよ
それだけを想い続ける

 


「古泉くんがいない世界になってしまえばいいのに」

世界はカミサマの仰せのままに



web拍手

もう片方のエンディングへ

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HN:
彼方
年齢:
30
性別:
女性
誕生日:
1986/12/06
職業:
会社員
自己紹介:
社会人2年生になりました。
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